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第60回: バイオテロとサイバーテロ、対策の共通点はDNA検査?

風邪の季節だが、皆さんいかがお過ごしだろうか。筆者の職場では、社員やその家族が次々に風邪にやられている。「バイオテロかもしれませんので、気をつけましょう」という物騒な冗談が飛び出したりもしているが、実際のバイオテロは、被害が広まり、拡大防止には手遅れになってからしか気づかないものが多く、非常に手強い。

バイオテロを防止するため、米国の保健福祉省は、100以上の病原体について取り扱いや移送を規制している。しかし、サイエンス誌2006年11月3日号によると、いろいろ難しい問題があるようだ。

まず、現在は、規制対象の病原体を個別指定しているため、同様の危険性を持つ亜種や新種の発生および意図的生成に対応しづらい。そのため、品種ではなく特性で指定することを検討中だが、そうすると今度は、規制の境界線が不明確になってしまい、遵守や取り締まりが難しくなってしまう。

その一方で、規制緩和の要望さえある。現行制度では天然痘ウイルスの遺伝子を85%以上含む生物の生成は禁止されているが、そのような指定の仕方だと、ワクチン開発用を含め、研究者が日常的に取り扱う数種類のウイルスも対象に含まれてしまい、不都合が多いためだ。しかし当然、緩和には懸念の声もある。

いずれの点も、コンピュータウイルスの問題と類似していることが興味深いが、バイオテロ対策においては、関連企業に対し、「顧客からの注文内容を記録・保存する」、さらに「注文内容に危険な病原体と類似したDNAが潜んでいないことを確認する」という点を義務づけようとしているようだ。コンピュータの世界でも、正当な用途に使うことを装いながら、実際には世界を震撼させるような悪行に使うソフトウェアを特注するような問題が起きないことを願っている。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2007年3月8日号に掲載されたものです。

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