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第59回:パリの教会とアメリカの行政の共通点
OECD(経済協力開発機構)に勤める友人を訪ねて、20年ぶりにパリに来た。欧州育ちの筆者としては色々なものが懐かしいが、大人の目で見る、しかもIT革命後の街の様子は、新鮮な発見の連続である。
日米のITや電子政府に対する新しい視点や情報をたくさん拾い集めようと、パーキングメーターから駅の券売機、博物館の案内システムまで、片っ端から観察しているのだが、これまでのところ最も興味深く感じたのは、ノートルダム大聖堂の懺悔の間だ。この部屋はなぜかガラス張りになっており、他の信者や観光客から中の様子が丸見えなのである。周囲の視線が気になって落ち着けなさそうな気もするが、声は外に漏れないようになっているし、顔も向こうを向いているため、透明でありながらプライバシーは確保されたシステムといえる。
このガラス張りの部屋を見て、米国政府の活動方針に通じるものを感じた。米国政府は行政活動の結果に重きを置いており、予算や時間を投じて取り組むからには結果が伴わなければならないという、正論だが厳しい方針を取っている。各省庁の取り組み結果(Results)は、その名もResults.gov(英語サイト)といったウェブサイトで成績として公開されており、国民に対する透明性を保障している。それが最終的には有権者の代表たる議員を通じて予算にも影響するため、省庁にたゆまぬ努力を促すことになる。
余談だが、結果重視という政府の号令に呼応したわけでもないだろうが、ワシントンDCの官庁街そばには、Results
Gymというフィットネスジムがある。運動不足の場合、辛いのは自分だけだが、行政活動で結果が伸び悩むと、ガラス張りのウェブサイトで集団懺悔することになってしまう。ノートルダムとは違い、国民の慈悲にすがるというわけにはいかないので、ぜひとも避けたいところだ。
NTT DATA AgileNet (岡田)
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本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン
2007年2月22日号に掲載されたものです。
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