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第56回: 女王発の「象徴的」なメッセージ

英国では、420万台もの監視カメラが稼働しており、1人の人間が、1日に300台ものカメラに映り得るという。また、犯罪捜査用DNAデータベースも整備されており、元ロンドン警視庁高官のBill Taylor氏によると、このデータベースに登録されている国民の数は人口の5.2%に達している。EU全体の1.13%や米国の0.5%と比べても際立って高く、登録件数・登録率ともに世界一とのことである。

当然ながら、官憲による監視が強すぎるのではないかと不安視する意見も多いが、ブレア首相の見解は次のようなものであるという。「実際に国民に尋ねてみると、犯罪防止や捜査目的での監視カメラやDNAデータベースの利用は、圧倒的に支持されていることがわかる。これは、“近代性”の問題に過ぎない。」つまり、こうした動きを“時代の変化”と捉えているのだ。

昨年末、そうした近代性を象徴するような出来事があった。これまでテレビやラジオなどで放送されてきた、毎年恒例のエリザベス女王のクリスマス・メッセージが、2006年は英国王室のウェブサイトを通じてポッドキャストでも配信されたのである。前年、iPodを購入したと言われる80歳の女王が、役人の助言を受けずに発言できる希少な機会にポッドキャストを活用することを決めたわけで、まさに時代の変化を象徴するニュースと言えるだろう。

好む・好まざるに関わらず、時代は大きく変化している。では、新しい時代に向けてどのような変革を遂げようとするのか。今年は、それがこれまで以上に強く問われる1年になる予感がする。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2007年1月11日号に掲載されたものです。

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