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第50回: 「ホットスポット」から「ホットエリア」へ

インターネット接続はユビキタスな世界へ一直線に向かっているのかと思いきや、飛行機内ではあまり利用が伸びないようで、ボーイング社は先日、旅客機向けのインターネット接続サービスを終了すると発表した。ホテルの高速インターネット接続料金と大差ない価格設定でも人気は出なかったようだ。このサービスについては日本の会社が営業を引き継ぐとの噂もあるので、今後に注目したいところである。

そのような事情からすると、機内からの接続が無料になる日は遠そうだが、地上では最近、無料で使える無線LANの普及をにわかに実感するようになった。筆者の住むアパートでは、常に5つ以上、多いときでは10以上のWi-Fi電波が入感している。その1つ「Municipal(自治体)Wi-Fi」と呼ばれる公営のインターネット接続サービスは、いざという時のバックアップとして特に心強い存在だ。無料で利用でき、近所の電柱には「この付近でWi-Fiが利用できます」と案内板が取り付けられている。無料でWi-Fiが使えるカフェは珍しくないが、特定の店舗(ホットスポット)付近だけでなく、繁華街全体がサービスエリア(いわば「ホットエリア」だろうか)になっており、遙かに頼もしく便利なことが特徴だ。ワシントンDC周辺にある他の繁華街やショッピングセンターでも、無料Wi-Fiが提供され始めている。第47回のコラムに登場した農務省勤務の友人は、「生き返る」場所が増えて喜んでいることだろう。

夏休みに訪問した国立公園は、テレビもラジオも視聴できないという、文字通り大自然真っ直中の環境だったが、驚いたことに無料Wi-Fi完備のロッジがあった。宿泊者でなくともロビーで利用できるというので、筆者もありがたく「生き返らせて」もらった。このロッジにはその後何度も訪れたが、大自然を背景に、常に10数名がノートパソコンを開いて作業をしていたのが印象的だった。農務省の友人や筆者のような人間は、すでに多数派になりつつあるのかもしれない。

このように便利な無料Wi-Fiだが、中には盗聴やフィッシングを目的に無料Wi-Fiを提供する輩がいるとの報道もある。渡りに船と思って使ったら罠だったというような被害を避けるためにも、信頼の置ける自治体の無料Wi-Fiがさらに広がることを期待したい。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2006年9月28日号に掲載されたものです。

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