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第45回: 便利なUSBメモリ、拾ったらどうする?

筆者は講演会などに参加する機会が多いが、ここ数年ワシントンDCでは、講演資料としてCD-ROMのみが配布される傾向が強まっているように思える。経費削減や環境保護のためには仕方ないと思うが、紙の資料があったほうがメモも取りやすく理解度も高まるため、少し残念だ。

しかし最近、資料配付の媒体としてCDではなくUSBメモリを使った会合を続けて見かけた。会合後も外部記憶媒体として活用できるため、参加者には嬉しい気の利いたアイデアとして注目している。もっとも、そのようにして無料配布されるUSBメモリは、現在主流となっている製品と比べると10分の1以下の容量しかなく、実用性が低いので、多くは引き出しの奥に忘れ去られる運命であろう。

それでもやはり、USBメモリが路上に落ちていたら、人はつい拾って使ってしまうようだ。先日ある情報セキュリティ企業が、顧客である金融機関から依頼を受け、職場前の路上にわざとUSBメモリを落としておくという実験を行った。すると、メモリを拾った15人の職員全員が、それを職場のパソコンに接続するという結果が出た。メモリにはトロイの木馬が仕掛けられていたため、接続されたパソコンからユーザ名やパスワードを電子メール経由で集めることができたという。

このような形のソーシャルエンジニアリングでは、仕掛け人を罪に問えない可能性も指摘されている。IT面での根本的な対策が整うまでは、このような新手の罠にはまってしまわぬよう、ユーザ教育をさらに徹底するのが賢明といえそうだ。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2006年6月22日号に掲載されたものです。

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