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第36回: 「動く証拠」と「柔軟な信号機」で事故防止

米国では、日本と比べて信号無視が少ない気がする。信号が黄色になるとほとんどの車は積極的に減速し、赤信号に「滑り込む」車は少数派との印象である。

その理由の1つは、信号無視自動取り締まり装置の普及にあるのかもしれない。この装置は、速度違反の取り締まり装置同様、違反行為を検知して車両や運転者の写真を撮影するもので、筆者宅前の交差点にも1年ほど前に設置された。この仕組みに対してはプライバシーの問題を指摘する声もあるが、警察側は「違反しない限り撮影されない」として妥当性に自信を持っている。

最近では違反行為の一部始終を動画で撮影することによって、反論の余地がない「動く証拠」を得るものも登場している。新型システムでは、交差点に接近してくる車両の速度や位置・減速状況を計測し、信号が切り替わるタイミングと照らし合わせた上で、(故意・過失に係わらず)信号無視は確実と判断すると撮影を開始する。

ところで、交差点と信号といえば、「赤外線リモコンで自分の進路を青信号にできる交差点」もある。これは緊急車両が安全かつ円滑に交差点を通過できるようにするためのシステムで、赤信号で一時停止する必要を減らし、同時に緊急車両と一般車両の衝突事故を防止するという効果がある。

ここまで読んで、ピンと閃きを感じられただろう。これら2つのシステムを融合すれば、「赤信号の交差点に突入しそうな車がある場合、他の信号を赤のまま維持する」ことが可能となる。つまり、信号無視の車両は確実に罰しつつ、それによって引き起こされる交差点内の衝突事故は防止することができるというわけだ。取り返しのつかない事態を招くことなく市民の意識を高める仕組みとして有効だと思うが、いかがだろうか。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2006年1月12日号に掲載されたものです。

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