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第25回: 利便性を実感するシームレスな電子政府サービス

筆者の自家用車は6月が自動車税の納付時期である。しかし、通常なら郵送されてくるはずの支払い請求通知が届かない。「請求書が届かなかったので払わなかった」では済まないため、すすんで陸運局のウェブサイトにアクセスし、支払い手続きページでナンバープレートなどの情報を入力した。すると、「支払い不要−更新の時期ではありません」というメッセージが出てきた。

改めて確認すると、自動車税は隔年納付で、次の納付期限は来年だということがわかり、安心すると同時に、今更ながら「便利になったものだ」と実感した。数年前まではこうした手続きがオンライン化されていなかったため、まずは電話帳やウェブサイトで問い合わせ先を調べ、平日の日中に電話をかける必要があったが、今では夜間であろうと海外旅行中であろうと確認・支払いができる。役所側も、納付時期の勘違いなどによる問い合わせに煩わされることがなくなり、これまで以上に本業に集中できるようになったはずである。

しかし、このシステムを使う上で疑問点が生じたり、想定外の手続きが必要となったりした場合はどうなるのであろうか。これについては、当事務所の所長が実際に体験した。住所更新の処理がうまく行かないためウェブサイト経由で問い合わせたところ、すぐに「24時間以内に連絡します」と自動返信メールが届いた。翌日には予定通り電話があり、非常にスムーズに問題を解決してくれたそうだ。

IT を活用して行政サービスの利便性を高める際、ITの側面だけを捉えて推進してしまうと、全体としてひずみが生じ、アナログとデジタルの業務プロセス間にギャップが生じることがある。ウェブ上での手続きを提供したのはよいが、問題発生時の問い合わせは結局平日に電話で受け付けるしかなかったり、メールを受け付けられたとしても、ウェブ経由で始めた手続きを電話窓口に引き継ぐことができず、一からやり直しになったり、という例はよくある。連邦政府のお膝元であるメリーランド州の陸運局では、かなりシームレスな電子政府が実現しているようで、住民としてはありがたい限りである。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2005年6月23日号に掲載されたものです。

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