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第20回: 隠したいこと、伝えたいこと
最近、CIA(中央情報局)長官に縁がある。先週は、昨年7月に退官した第18代長官のGeorge Tenet氏の講演を間近で聴いたり、肩が触れ合うほどの距離で会釈を交わしたりする機会があった。また昨年末には、第16代長官のJim
Woolsey氏に夕食をご馳走になり、いろいろ興味深い話を聞かせていただいた。
彼らが指揮を執ってきたCIAの役割は、他国からの脅威と戦うための諜報活動−すなわち、欲しい情報を入手すると同時に、知られたくない情報が国外に漏れないよう相手を妨害することである。職務の性質上、情報セキュリティやプライバシー保護に関して非常に敏感であることは間違いない。しかし、今月初めからメディアを騒がせている某大手航空宇宙・防衛企業幹部の退任劇が電子メール内容流出に端を発していることなどを考えると、国家防衛の「一翼」を担う大企業においてさえも、情報セキュリティやプライバシー保護の徹底は非常に困難な課題であることがわかる。国民の個人情報を取り扱う政府系機関も例外ではないだろう。米国政府のプライバシー保護問題に対する取り組みについては「米国マンスリーニュース2月号」で紹介したが、制度とシステムの両面から、継続的な改善努力が必要であろう。
一方、「米国マンスリーニュース1月号」では、電子政府が実施するマーケティング活動について取り上げた。上記とは対照的に、知ってほしい情報をいかに広めるかという話題だ。テレビをつけると米国電子政府サービスのコマーシャルを目にすることがあるが、明るく親しみやすい雰囲気で当該サービスに対する認知度や評価をプラスに転じさせるものもあれば、陰気かつ意味不明瞭で、税金の無駄遣いというマイナスの印象を与えるものもある。IRSのCMは前者の典型だが、1月号で紹介したように、そのほかの
CMもIRSの成功例を踏まえて制作されているはずである。それにもかかわらず成果物の訴求力が低いという事実は、こうしたマーケティング活動の難しさを物語っている。
早いもので、このコラムもまもなく1周年を迎える。ご愛読に感謝しつつ、筆者の考えや思いがどれだけ読者の方々に伝わっているのかという点も気になる。電子政府のマーケティング活動同様、「利用率向上のためのフィードバック」(マンスリーニュース1月号参照)をいただければ幸いである。
(参考)
・米国1月号「国民の電子政府利用を高めるための取り組み」
・米国2月号「電子政府におけるプライバシー保護」
NTT DATA AgileNet (岡田)
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本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2005年3月24日号に掲載されたものです。
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