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第18回: 「同じことは聞きません」の姿勢
官公庁における書類記入の煩雑さはおそらく万国共通の悩みだろう。そのような不満に対する米国政府の取り組みの一つが、1995年の政府書類業務削減法である。
この法律は文字通り政府における書類業務の削減を目指すもので、具体的には情報の提供すなわち書類への記入を求める場合には60日以上前に官報に公示してパブリックコメント収集などを通じて零細企業や地方自治体を含む小規模組織の事務負担を軽減する努力を行い、OMB(行政管理予算局)から承認を得る必要があることなどが規定されている。この法律を受けて、例えば米国のビザ申請書式には次のようなことが書かれてある:
- 情報収集から記入・見直しまで、この書類の作成にかかる平均時間
- 連邦規則に則り、現在有効なOMB文書管理番号が表示されていない場合は市民はこの文書への記入義務を負わない
- 書類作成時間の見積精度情報・書類作成の負荷軽減に関する提案・その他意見の送付先
書類によっては作成時間の見積が楽観的な数値に設定されているきらいはあるが、公的手続きが国民や国内経済活動に与える負担をできるだけ少なくしようとの努力が感じられる。このような取り組みに加えて、近年は「一度政府に情報提供したら、同じ情報は二度と提供し直す必要がない」ようにすべきとの考え方が広まってきている。
これは政府全体の業務最適化の検討で実現性を増しているもので、「既に政府内のどこかに存在する情報であれば政府内でその情報を直接共有すればよく、市民にその情報共有を橋渡しさせるべきではない」との発想に基づくものである。官庁に提出する書類で「昨年の申請内容と同じ」や「別件で一昨年○○省に提出した書類を参照」といった記入が許されたり、そもそも知っている項目は記入済みの、個人毎にカスタマイズされた書式が使われる日が来るのかも知れない。
NTT DATA AgileNet (岡田)
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本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2005年2月24日号に掲載されたものです。
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