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第7回: 裁判員「精度」

アメリカの陪審員制度はイギリス植民地時代から導入されているもので、訴訟大国と言われるこの国にしっかりと根付いている。一方、日本でも2009年5月までに裁判員制度が開始されることが決まった。裁判に市民感覚を反映させるという目的は日米共通だが、単純過半数が基本となること(アメリカでは全員一致が基本)、裁判官とともに有罪・無罪を決定すること、"懲役○年" などの量刑の決定まで関与することなどがアメリカ陪審員制度との主な違いである。

こうした陪審/裁判員制度において、電子政府の観点から効率化できる部分というと、まずは候補者選定作業の電子化を思いつく。もちろんアメリカでも電子化されているが、実は先月、筆者にも陪審召喚の予備調査票が郵送されてきた。アメリカ市民ではないので陪審員資格はないはずだが、筆者の居住地域では陸運局関連の名簿も候補者選定のベースとなっているため、"手違い" が起きたようだ。

日本では候補者は「選挙人名簿に基づく」と規定されているのでこうした手違いは起こりにくいだろうが、米国では選挙人登録は有権者が能動的に手続きせねばならず、必ずしも全ての有権者が登録されているわけではないため、選挙人名簿を補う意味で自動車登録や運転免許情報も活用されているのだろう。とはいえ、アメリカ在住の日本人の中には資格がないのに複数回調査票が来た人も多く、データベースの更新頻度や精度に疑問が残る。

調査票には「10日以内に記入し切手を貼って返送しなければ裁判事務所への出頭を命じます」とあったので、筆者は最優先で処理した。多くの人が対象となるであろう予備調査段階での情報精度は、陪審/裁判員制度にかかわる国と市民の経済的・時間的な負担を左右するため、システム開発においては重要項目とすべきであろう。

NTT DATA AgileNet (岡田)

本コラムは、NTTデータのDigital Government メールマガジン 2004年8月12日号に掲載されたものです。

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