11月最後の木曜日、感謝祭の休日に、2年ぶりにオンライン対戦ゲームをやってみた。ネット上で不特定多数のプレーヤーが集まって3-4人のチームを組み、各々が自分の軍隊を操作しながら敵チームと戦うというゲームだ。 序盤戦が有利に進み、これは勝てそうだという感触がわいてきた頃、味方の1人(Aとする)の様子が表示されなくなった。変だなと思っていると、筆者の基地に大挙して押し寄せ、破壊活動を始めた。裏切りだ。即座にAとの同盟を解除して反撃する。何とか撃退したものの、壊滅的な被害を被ってしまった。 しばらくすると、裏切ったはずのAがなぜか再び我々の敵と交戦している。味方3人が狐につままれたような気持ちでいると、「攻撃されて死にそうだ。また仲間にしてほしい」と言ってきた。一体どういうことかと尋ねると、敵チームの「こちらに寝返れば、5人対3人になるから簡単に勝てる」という甘い誘いに乗ったはいいが、優勢に立った後は寝返った先のチームのメンバーから袋叩きにされてしまったとのこと。全滅の危機に瀕していた我々はやむなくAの懇願を受け入れたものの、戦局を好転させることはできず、ほどなくして死を待つのみとなった。すると今度は、「君たちが勝てたのは自分が寝返ってあげたからでしょう?自分だけは助けて」とAが敵チームに命乞いを始めた。しかし、「笑わせるな、お前はただの道具だ」と冷たくあしらわれ、「そんな・・・約束したじゃないか!」という断末魔の叫びを残して、Aは画面上から抹殺された。 たかが仮想空間上のゲームだが、現実社会の縮図を思わせる複雑な人間関係には驚かされた。このゲームの中心世代と思われる10代のデジタルネイティブな青少年は、小説や映画だけではなく、仮想空間における実体験を通じて一人称で善悪を学習し成長していくようだ。Aも、仲間の信用を裏切るという行為がいかに愚かなことか身を持って学んだことであろう。はまりすぎると運動不足になるのが心配だが、ネット上での遊びは人生経験を積むのに役立つ面もありそうだ。もっとも、運動不足より心配なのは、裏切りにつけこんで勝利した相手チームのメンバーが、その悪知恵を実社会で活用してしまうことの方かもしれないが。
NTT DATA AgileNet (岡田)