カリフォルニア大学または州立カリフォルニア大学(University of California)が運営するSETI@homeというプロジェクトがある。高価なスーパーコンピュータを使わず、代わりに世界中から何百万台もの“ ボランティアコンピュータ”を募り、宇宙から届く電波を分散コンピューティングで分析することによって、地球外知的生命を探知しようとする取り組みだ。 5・6年前までは筆者も熱心に参加し、全世界約411万人の参加者中2,800位台、日本だけなら130位台につけており、上位 0.07%~0.0008%という高い貢献度が密かな自慢であった。そのプロジェクトも来年で10周年を迎えるが、まだ宇宙人が見つかる気配はない。参加の手を緩めてしまった筆者は言える立場にないが、何とかならないものか。
そんなことを考えていた今年の春、ペンシルバニア州立大学(Pennsylvania State University)の科学者から、突飛な提案が出された。人間が宇宙人を捜す活動はさておき、宇宙人に地球を見つけてもらうため、月をもっと明るく輝かせようというものだ。月の表面の半分に鏡を設置し、地球と月が反射する太陽の光を20%増加させた上で月の鏡を制御して光の強弱を作り、人工的な信号(例えば素数)を発信すれば、知的生命を探している宇宙人から見つけ易くなるという理論である。さらに、鏡の裏側を太陽電池にしておけば、太陽光を反射していない時間は地球に電力を供給することができ、地球環境の保護(およびプロジェクト採算性の向上)にも役立つという。