去る11月4日(日)、米国の大半の地域では1日が25時間あった。夏時間から冬時間への移行に伴い、午前1~2時の1時間が2回存在したからである。筆者は当日の朝に出張のための飛行機を予約してあったので、普段よりも時刻の確認を入念に行った。冬時間に変更する際は時計の針を1時間戻すので、乗り遅れようがないようにも思えるが、未調整と思っていた時計を実は家族が調整済みだったりすると大変なことになる。同様の理由で、街中の時計の表示も鵜呑みにはできない。 パソコンの内蔵時計は一般に自動調整されるため信用できそうだが、実はそうとも言い切れない。米国の切り替え日はx月の第x日曜日と決められているが、 2005年のエネルギーポリシー法に基づき、今年から夏時間の開始を例年より3週間早め、終了を1週間遅らせることになったからである。この制度改正をパソコンに反映させる処理に支障があった場合、不正確な時刻が表示されてしまう可能性がある。(米国ではこれを、2007年問題と呼んできた。) 夏冬時間の切り替えで影響が出るのは、個人の遅刻だけではない。特に行政面では、公的記録の時間が非連続になってしまうという不都合がある。例えば、冬時間への切り替え日の午前1:50とその20分後に起きた交通事故では、後者の発生時刻が午前1:10ということになり、先に起きた事故のように見えてしまう。 このように、面倒なだけでなく意外に手強い夏時間を採用し続けるのは、日照時間の有効活用によってエネルギーの節約や屋外活動(と経済)の促進といった効果が期待されているためだが、ブッシュ大統領はもう1つ大きな効果を確認したようだ。冬時間への切り替え日翌日のCNNニュースによると、夜中に時計が巻き戻されたため1時間長く眠れた大統領は、起床後こう言ったという。「夏時間は非常によい制度だ。今後も継続的に実施しよう。毎日1時間戻すことにできないか?」
NTT DATA AgileNet (岡田)