米国で砂浜や野原などに行くと、掃除機のような形をした金属探知機を操作しながらうろついている人を見かけることがある。趣味で「宝探し」をしている人たちだ。 探しているものは人によって異なるが、換金性の高い落とし物(硬貨・装飾品・電子機器など)、歴史的価値があるもの(古銭・装身具・戦争の遺品など)、それに金銀などの鉱物に大別されるようだ。下調べにも相当の手間暇をかけ、歴史や地質学など学者顔負けの知識を備えて現地調査に臨む人も多いと聞く。しかし、とにかくまず必要なのは、金属探知機本体だ。 金属探知機は、インターネット上の掲示板や競売サイトに山ほど出品されているが、愛好者の裾野が広いからか、宝探しには無関係な雑誌などでも、しばしば広告が掲載されている。ある朝、テレビでニュースを見ていたら、コマーシャルの時間に、自宅の寝室で金属探知機を使っている男性が登場した。結婚指輪でも落としたのかな、と思わせておいて、実は古い硬貨を見つけて大喜びする、というシナリオである。金属探知機メーカーも面白い広告を出すようになったな、と思っていたら、実は真のオチはその後にあった。最後に現れた広告主のURLはUSMINT.gov。そう、連邦政府造幣局だったのである 造幣局の年次報告書によると、2006年度は記念硬貨等の売上げが前年度比74%以上の伸びで年間10億ドル以上に達している。その理由を、報告書では「新しい記念硬貨を発行したため」と控え目に分析しているが、その記念硬貨を直販するウェブサイトへの巧みな誘導も、少なからず貢献している気がする。
NTT DATA AgileNet (岡田)