筆者の業務用メールアドレスには、毎日数百通のスパムメールが届く。メールソフトウェア等の機能を使って大半は自動的にゴミ箱へ振り向けられているが、手動で破棄しなければならないメールも多く、手間暇がかかる。間違って必要なメールがゴミ箱に入れられてしまっていないかという心配も残るが、全体の通数があまりにも多いため、削除前に目で最終確認するということは1-2年前にあきらめてしまった。同じような状況にある方も多いのではないだろうか。 2005年12月に連邦取引委員会が連邦議会に提出した報告書によると、米国民が受信するスパムの通数は頭打ち傾向にあるが、その内容は悪質化しており、単純な売り込みではなく、悪意のあるソフトウェアが仕込まれていたり、発信元がわかりにくくなったりしているという。これに加え、個人情報等を詐取するフィッシングの増加もよく知られるところだ。いまや筆者は、「少しでも怪しいメールは開かない」どころか、自分の口座がある銀行からのメールなど、身に覚えがあるものであっても「開く必要性を感じないメールは開かない」ようにさえなりつつある。最近は電子メールを軽視しすぎないように注意せねばと自分に言い聞かせているほどだ。 しかし実際、CIO誌によると、電子メールの信用が地に落ちてしまったことはデータが証明しており、Gartner社の調査では、85%の人は怪しいメールを開かずに捨てているとのこと。金融機関の中には、顧客への連絡に電子メールを使うのをあきらめ、2倍近いコストがかかる上に届くのに何日もかかる郵送に戻したところもあるようだ。IRS(内国歳入庁)を語る詐欺メールや電子申告サイトを装ったフィッシングが登場していることを考えると、ITによる行政効率化への影響も警戒すべきだろう。
NTT DATA AgileNet (岡田)